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Update:09/05/31
Text&photo:Kentaro Kawamura
Tytle:I River in late spring

宗谷の春が一層深まり、原野の草花や森の木々の葉は活気を帯びている。
雪解け水を運んでいた川の流れも落ち着きを取り戻した。
その流れを半年以上ぶりに感じながら遡行する。

久しぶりの魚のコンタクトを楽しみ、リリースが心地良い。
気持ちが馳せ、夜明け前にこの川のこの場所へ到着したが、こういつも報われるわけではない。
しかし、釣れない日だってこの流れの中にいるだけで安らぐのです。

川から上がると、そのままフォトトレックのため2時間車を走らせ目的地へ。
とあるノンフィクション誌を読んで、数年前からどうしてもその事柄が起きた土地を自分の足で踏んでみたくなっていた。
その事柄に纏わる数冊の本を何度も読み返してようやくその地に立ったのだ。
自分の眼に写ったその美しい森は、物語に〝色〟をつけてくれた。
次に読むときは眼で見た景色を思い浮かべながら、いま一度その本を読んでみようと思う。

撮影の帰り道、少し遠回りして内陸へ入り、峠をひとつ越え、たどり着いた街にあるパン屋に立ち寄った。
そこには以前自分がオーダーした手作りの木時計を手掛けてくださった方が奥様と経営されているのだ。
自分のことなど忘れてしまわれているのでは、、、
カウンターでお会いしたい旨を伝えるとその女性(奥様)は初対面の私のことを悟った様子で、すぐさま奥へ通してくれたのだった。
旦那様とは数年ぶりにお会いし、奥様が淹れてくれたあたたかいコーヒーをご馳走になりながら、しばし会話が絶えなかった。 帰り際、折角なのでおみやげにパンを選び、次の日の朝食にいただいたが、
やわらかいなかに粘りがあるようなしっとりとした食感とまろやかな風味に、
パン好きな自分のお気に入りになってしまった。
_/_/_/ ぱん工房 ぱんや こっぺ _/_/_/
URL:http://www3.plala.or.jp/panyacoppe/

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