Update:10/05/07 Text&photo:Kentaro Kawamura Tytle:Flow of a thaw 宗谷の野山が長い長い冬から目覚めはじめました。 子供たちを連れ出し、川のせせらぎを聞きながら〝イトウ観察〟に出かけました。 本流筋はかなりの雪代により透明度が著しく失われていたため、枝沢を遡行することにしました。 イトウは早春に産卵のために川を遡上すること。 観察には魚への配慮が大事なこと。 見つけるにはしっかりと目を凝らすこと。 と、歩く前に子供たちに教え、トレッキング開始。 間もなくしてひとつのペアを見つけ、子供たちは初めて観るイトウの婚姻色に息を呑み目を見張っていました。 気温の上昇で水が濁り気味だったので写真にはうまく表現できませんでしたが、自分たちの肉眼で観た光景はいつまでも忘れないでしょう。 川のほとりの〝フキノトウの島〟で3人、朝食の手製ホットドックをかじる。 お父さんが拵えたホットドックも旨いと声を揃えて言ってくれたが、野山で食べる雰囲気のおかげだろうか。 朝からホットドックでも文句も言わず笑顔を見せてくれたのは嬉しいに限る。 折り返しは川の水をすくって水遊びや、カエルの卵観察、丘に敷き詰められた〝エゾエンゴサク〟をお母さんのためにお花摘みと自然いっぱいの遊びを堪能していました。 樹の生命を垣間見れたワンショット。 この樹は芽を出して何年ここに立っていたのだろう。 昨年よりも根があらわになり、来年の雪代増水に直立を保てるかどうか。 そしていつか倒れ川を遮りイトウの遡上を困難なものにするだろう。 しかし尚それを越えるべく逞しく遡上を繰り返すイトウをいつまでも見守っていたい。 |